クレカのリボ払いを借り換えるならどのカードローン?実際にシミュレーションしてみよう

クレジットカードを持っている人の約4割が、リボ払いを利用した経験があるといわれています。

リボ払いは毎月の支払額が抑えられて便利な反面、元金がなかなか減らずに借金が膨らんでしまうリスクの高い支払い方法です。

リボ払いを金利の安いカードローンで借り換えると、早期完済にグッと近づくことができます

この記事ではリボ払いの借り換えにおすすめのカードローンについて解説すると共に、具体的にどれくらいお得になるかシミュレーションしました。

メリットだけでなく、見落としがちなデメリットについても合わせて紹介していますので参考にしてください。

そもそもリボ払いの仕組みは?返済が終わらなくなる理由

リボ払いはクレジットカードの支払い方法の一つで、毎月一定額を手数料と合わせて返していくのが特徴です。

リボ払いは毎月の支払額が固定されているので、月ごとの負担が少なく済むところが利点といえます。

しかし便利だからといってリボ払いを何度も利用してしまうと、手数料の支払いに追われて元金がほとんど減らなくなります

【30万円の腕時計を買って毎月1万円ずつ返していく場合の利息額】

手数料率 返済回数 返済総額 利息額
リボ払い 15.0% 38回 378,331円 78,331円

利息は78,331円と、決して安くはない金額です。

その後もリボ払いのまま支払いを続け、返済総額が50万円になってしまった場合の利息額は以下のとおりです。

【合計50万円の借り入れを毎月1万円ずつ返済していく場合の利息額】

手数料率 返済回数 返済総額 利息額
リボ払い 15.0% 79回 789,501円 289,501円

毎月の支払額が少ないことに味を占めて日常的に使うようになってしまうと、あっという間に利息が膨れ上がって返済に追われるようになります。

日本クレジット協会もリボ払いの利用方法について、次のように注意喚起しています。

リボ払いは、商品ごとに支払回数・期間を設定する分割払いと異なり、支払残高があるかぎり支払いが続くため、どの商品の支払いが終わったのか分かりづらい面があり、無計画に利用すると支払残高が増え、支払いが困難になる場合があります

またリボ払いをしていると住宅ローンの審査に悪影響が出るケースもあるため、これから住宅購入を検討している場合は早めに完済するのが鉄則です。

登録型とリボ専用カードには特に注意しよう

自動的にリボ払いになってしまう登録型やリボ専用カードを利用している人は特に注意が必要です。

内容
登録型 支払いを自動的にリボ払いにするようにクレジット会社に登録する
リボ専用カード リボ払い以外の支払い方ができない。一括を選んでもリボ払いになる

よくあるケースはポイントや商品券などの特典と引き換えに、クレジットカードの申し込み時に一括払いを自動的にリボ払いに変更するように登録してしまうことです。

登録すると利用時に一括払いを選択しても勝手にリボ払いになってしまうため、そのまま利用し続けて借金地獄から抜け出せなくなる人も少なくありません。

その状況から脱出するためには、カードローンで借り換えるのがベストな選択です

借り換えで金利が下がることによって、メリットが3つ生まれます。

借り換えで金利が下がることによって生まれるメリット3選

利息が膨らみやすいリボ払いから低金利のカードローンに借り換えると、以下のようなメリットが生まれます。

  • 金利が下がることで総返済額が減り、支払いが楽になる
  • ショッピング枠に余裕ができるので急な出費の時に役立つ
  • 繰り上げ返済の際に事前連絡をする必要がない

手続きが面倒だと思う人もいるかもしれませんが、借り換えによるメリットはかなり大きいです。

1つずつポイントを解説していきますので、参考にしてください。

金利が下がることで総返済額が減る

金利が下がると利息が減り、結果的に総返済額を減ることに繋がります。

カードローンは限度額ごとの最高金利が利息制限法という法律によって定められているため、金利が低くなりやすいです。

第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分

上記の原文をわかりやすくまとめると、以下のようになります。

借り入れ額 上限金利
10万円未満 20.0%
10〜100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

つまり100万円以上の借り入れ金利は最高でも15.0%なので、18.0%の手数料率でリボ払いをしている人はカードローンを利用したほうがお得になります。

ショッピング枠に余裕ができるため急な出費があった時も安心

リボ払いを借り換えするとクレジットカードの枠に空きができるので、突然の出費でお金が必要になった時でも安心です。

クレジットカードには、次の3つの枠があります。

  • ショッピング枠(一括払い限定)
  • ショッピング残高枠(分割、リボ払い)
  • キャッシング枠

3つの限度額の上限を総枠といい、総枠が限度額まで達するとクレジットカードは使えなくなります。

例えば総枠の限度額が50万円のクレジットカードで50万円のリボ払いをすると、ショッピング枠とキャッシング枠は利用できなくなってしまいます。

リボ払い ショッピング枠 キャッシング枠
50万円利用 利用できない 利用できない

借り換えをすればリボ払いによってショッピング枠が使えなくなる不安も解消されるので、いざという時に便利です。

繰り上げ返済が簡単にできる

カードローンは繰り上げ返済時の事前連絡や手続きは不要で、コンビニATMなどから自分のタイミングでいつでも返済できるため使い勝手がいいです。

一方リボ払いの繰上げ返済は、あらかじめ電話やネットで手続きをしなければならないケースも多く、つい返済が後回しになりがちです。

少しでも早く完済するために、繰上げ返済はぜひ活用したい手段です。

繰上げ返済の手間がかからないカードローンに借り換えることで、完済にグッと近づきます

損をすることもある!知っておきたいデメリット

カードローンへ借り換えるメリットを解説してきましたが、借り換えのデメリットも知っておく必要があります

  • カードローンの利息は日割り計算なので、返済期間が延びると総返済額が増える
  • 手数料率と金利に差がない場合は意味がない

借り換えてからも毎月の返済額を減らさないことが、完済への近道です。

毎月の返済額を減らしてしまうと返済期間が延び、結果的に総返済額が増えてしまいます。

また手数料率と金利が全く同じなら、カードローンへの借り換えはおこなわずに繰り上げ返済を続けるほうが、総返済額を少なく抑えられる可能性があります。

とはいえカードローンのほうが低金利であるケースがほとんどなので、基本的には借り換えの検討をおすすめします

リボ払いの借り換えにおすすめな銀行カードローンは?人気4社で比較

リボ払いの借り換えには、金利の低い銀行カードローンが向いています

金利が低いカードローンを選ぶことで毎月の負担が減り、総支払額も少なく抑えられます。

実際にどの銀行を利用するとお得になるのでしょうか。

借り換えで特に人気の4社を比較し、表にまとめましたので参考にしてください。

商品名 金利 利用限度額 おすすめ度
三井住友銀行 三井住友銀行カードローン 4.0〜14.5% 10〜800万円 ★★
ろうきん
(中央ろうきん)
マイプラン 3.875〜7.075% 500万円 ★★
じぶん銀行 じぶんローン 2.2〜17.5% 10〜800万円(誰でもコース)
100〜800万円(借り換えコース)
★★★
楽天銀行 楽天銀行スーパーローン 1.9〜14.5% 800万円 ★★★★★

ろうきんは地区ごとに独自の商品を展開しているため、今回は最も会員数が多い中央ろうきんのマイプランで比較しました。

1つずつ詳しく解説していきますので、自分に合った銀行を見つける参考にしてみてください。

メガバンクの安心感なら三井住友銀行

全国443カ所に支店を持つ三井住友銀行カードローンは知名度も高く、安心感があります

手数料無料で利用できる提携ATMの数が多いのも、大手ならではの特色だといえます。

しかし実店舗は東京や大阪などの都市部に集中しているため、地方在住の人には利用しづらいのが難点です。

また銀行は規模が大きくなるほど審査が厳しくなり、借り換えに対しても消極的になります。

特にリボ払いを利用している人はお金に対してルーズな人だという印象を持たれやすく、審査には不利です。

既に口座を持っていたり、住宅ローンの借り入れがある場合は審査に有利に働く可能性がありますが、新規で申し込む場合にはあまりおすすめできません。

低金利だけど審査がトップクラスに厳しいろうきん

ろうきん(労働金庫)のカードローンであるマイプラン は、圧倒的な低金利が持ち味です。

マイプランの資金使途は自由ですが、借り換え目的での利用は労働組合に所属している団体会員に限定されており、誰でも申し込めるわけではないのが難点です。

低金利のため審査基準も厳しく設定されており、団体会員であっても通過するのは難しいです。

複数の借り入れがある場合のおまとめ先としてもよく名前が挙がりますが、件数が多くなるほど審査の難易度もさらに高くなります。

ろうきんのおまとめローンについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

auユーザーへの優遇が特徴的なじぶん銀行

三菱UFJ銀行とKDDI株式会社が共同出資したネット銀行のじぶん銀行は、auユーザーに対する優遇が特徴的です。

最大で0.5%の金利優遇を受けられるau限定割は、誰でもコースと借り換えコースの2つに分かれており、借り換えコースを利用すると金利1.7〜12.5%でかなりお得に借り換えができます。

ただし借り換えコースは限度額が100万円以上でなければ利用できず、審査次第では誰でもコースが適用されてしまう可能性があります

誰でもコースの金利は最大17.4%で、借り換えによって逆に金利が上がって支払額が増えてしまうリスクがあるため注意してください。

借り換えの審査に積極的な楽天銀行

日本最大級のネット銀行である楽天銀行は、借り換えの審査にも積極的です。

借り換え目的でカードローンを利用することを良く思わない銀行は多く、利用目的が借り換えだとわかっただけで審査に落ちてしまうケースもあります。

その点、楽天銀行スーパーローンは借り換えによる利用を推奨しており、借り換えが理由で審査に落とされることはありません。

他社借り入れに関しても柔軟で、以前筆者が他社借り入れが3件ある状態で申し込んでも融資してもらえました

金利も最大で14.5%と低く、借り換えによって金利が高くなってしまうリスクを限りなくゼロにできます。

また必ず口座を開設しなければならない他行とは違い、楽天銀行の口座を開設しなくても利用できるのは楽天銀行スーパーローンの大きな特徴です。

いつもの銀行口座でご利用可能!
新規で楽天銀行の口座を開設いただかなくてもご利用いただけます。

口座が増えると暗証番号やキャッシュカードなどの管理が複雑になりがちですが、現在ある口座で対応できるので余計な手間が省けます。

申し込みから借り入れまでの手続きは全てネット上で完結するため、来店の手間もかかりません。

借り換え目的の利用なら、楽天銀行スーパーローンは一押しです。

クレカのリボ払いの借り換えシミュレーション|総支払額の差を検証

おすすめのカードローンについて解説してきましたが、リボ払いからカードローンに借り換えると総支払額にはどの程度の変化があるのか、実際にシミュレーションしてみました

比較条件
  • 借り入れ額は20万円、50万円、100万円の3パターン
  • 借り換え元のリボ払いの手数料率は18.0%を使用
  • 楽天銀行の金利は各金額ごとの最低金利を使用
  • 定額返済方式にて算出

カードローンは借り入れ金額が大きくなると金利が下がりますが、リボ払いの手数料率は借り入れ金額が大きくても一定なので覚えておきましょう。

20万円を借り換えると差額はおおよそ1万円

金利18.0%でリボ払いしている20万円を、金利14.5%の楽天銀行で借り換えた場合の総返済額の差は、9,251円になります。

金利
(手数料率)
毎月支払額 返済回数 総返済額
リボ払い 18.0% 10,000円 24回 239,554円
楽天銀行 14.5% 10,000円 24回 230,303円
差額 9,251円

注目すべきポイントは、支払額と支払い回数は同じにも関わらず総返済額には1万円近くの差が出ているということです。

毎月同じ金額を払っていくのであれば、借り換えをして少しでも総返済額を抑えるほうがお得です。

50万円を借り換えると差は15万円超

50万円を楽天銀行で借り換えると最低金利は9.6%になり、差額は159,479円になります

金利
(手数料率)
毎月支払額 返済回数 総返済額
リボ払い 18.0% 10,000円 94回 931,021円
楽天銀行 9.6% 10,000円 78回 771,542円
差額 159,479円

リボ払いを何度も利用していくうちに、支払いが50万円まで膨らんでしまったというケースは珍しくありません。

早めに行動することで支払額にこれだけの差が出ますので、一度自分の返済状況を見直してみましょう。

100万円を借り換えると約58万円も返済額に差が出る

100万円を毎月2万円ずつ返済している人が楽天銀行で借り換えた場合、返済額に580,004円もの差が生じます

金利
(手数料率)
毎月支払額 返済回数 総返済額
リボ払い 18.0% 20,000円 94回 1,862,137円
楽天銀行 9.6% 20,000円 65回 1,282,133円
差額 580,004円

カードローンは借り入れが高額になればなるほど金利が下がるという特徴があるので、高額借り入れがある場合は将来のために、一刻も早く対策をとりましょう。

借り換える時に絶対に守りたい注意点

借り換えた際の具体的な金額についてイメージが湧き、すぐに借り換えたいと考えている人もいるかもしれません。

借り換える時には、必ず押さえておきたい3つのポイントがあります

ここまで解説してきた内容と重複する部分もありますが、以下にまとめましたので参考にしてください。

  • 借り入れ前にカードローンの金利とリボ払いの手数料率を必ず比較する
  • 毎月の返済額を極端に減らさない
  • カードローン会社に借り換え目的だと伝える

リボ払いの手数料率より低い金利のカードローンを選ぶ

借り換え先の金利は、現在のリボ払いの手数料率より低いものを選びましょう

金利の重要性については上記のシミュレーションで伝わったかと思いますが、金利に差がなければ借り換えにはあまり意味がありません

焦って損をしないように、金利面は妥協せず確認するようにしましょう。

毎月の返済額を極端に減らすと総支払額が増えてしまうので注意

金利負担が減ったからといって毎月の返済額を大きく減らしてしまうと返済期間が延び、利息を多く支払わなければならなくなります

例えば毎月1万円返済していたなら、借り換えた後も返済額を変えないことがベストです。

どうしても支払いが苦しい場合でも、月に7〜8,000円ほどは返済するようにしましょう。

そして生活に余裕が出てきたら繰り上げ返済をし、元金を減らしていくのが賢い方法です。

アドオン方式の場合は借り換えてもメリットがない

アドオン方式のクレジットカードを使っている場合は、借り換えてもメリットがありません

リボ払いには2つの利息計算方式があり、アドオン方式はその1つです。

内容
アドオン方式 借り入れ額に対して利息が決まり、残高が減っても利息は一定
実質年率方式 借り入れ残高に対して利息が決まり、残高が減るにつれて利息も減る

例えば手数料率18.0%のアドオン方式のカードで10万円を借りた場合の利息は、以下のとおりです。

【アドオン方式の計算式】

10万円(借入額)×18.0%(手数料率)=18,000円(利息総額)

借り換え時の支払い合計額=11万8,000円

支払う利息の総額は借り入れ時に決まっており、借り換えて一括返済する場合も元金の10万円に加えて利息総額の18,000円を全て払わなければなりません

実質年率方式であれば借り換え時の残高にかかる1ヶ月分の利息だけを払えばいいので、借り換えると総支払額が安くなります。

【実質年率方式の計算式】

10万円(借り換え時の残高)×18.0%(手数料率)÷365日×30日=1,480円(1ヶ月分の利息)

借り換え時の支払い合計額=10万1,480円

しかしアドオン方式は借り換えても総支払額が変わらず、メリットはまったくありません。

借り換え前には、自分のクレジットカードの利息の計算方法を契約書などで必ず確認しましょう。

カードローン会社に借り換え目的だと伝える

意外と重要なのが、借り換え先のカードローン会社に借り換え目的の利用だと伝えることです。

カードローンの使い道は基本的に自由ですが、負債整理のための利用を好ましく思わない銀行も多いです。

虚偽の利用目的を書いて審査に通った後に、借り換え目的だと発覚してトラブルになるケースもあります。

トラブルになると最悪の場合、カードローンの強制解約や一括返済を迫られることにもなりかねませんので、必ず申告をしましょう。

楽天銀行スーパーローンは借り換えにも前向きな姿勢がある

楽天銀行スーパーローンは借り換えに対しても前向きな姿勢があり、ホームページでも借り換えを推進しています。

現在カードローンをご利用中のかた、お借入条件や利便性に満足されてますか?
「金利をもう少し何とかしたい」、「毎月の返済が大変だ」、「借入元本をもう少し減らしたい」、「複数の借入先があるので、うっかり返済忘れをなくしたい」等のご要望がおありなら、この機会にご利用中のカードローンを楽天銀行で見直してみてはいかがでしょうか。

電話で問い合わせてみたところ、リボ払いの借り換えも審査に通れば問題ないという回答がありました。

リボ払いからカードローンに借り換えて総返済額を安くしたいなら、審査に前向きで低金利の楽天銀行を利用すると良いでしょう。

\借り換え審査に積極的かつ低金利は楽天銀行だけ/